「何だ…だから、か」 「ちが…!違うの惟月!」 「違くないだろ!!」 「――ッ!」 空気が固まった、気がした。 惟月が…怒ってる。 「…篝と付き合いたいんならそう言って欲しかったよ…」 違う…違うんだよ惟月。 叉牙くんは関係ないの…。 ただあたしが、弱かっただけなの…。 視界が歪んで、涙が零れた。 「…もう、涙拭くことも出来ないよ」 ねえ…自業自得だけど、これが最後なの。 惟月の笑顔が見たいんだよ…。