「国語の先生さ〜(笑)」 「ぁ、のッ!」 勇気を振り絞って、言う。 「ん、何?」 まだ笑顔の叉牙くん。 大丈夫…言える。 「あの…あたしと、惟月のこと…内緒にしてほしいの…」 最後のほうは聞こえてないかもしれない。 けど…ちゃんと、言えた。 「美月ちゃん、あんなこと…いいと思ってんの?」 “あんなこと” やっぱり、そう思うんだね…。 「…いいっては、思ってない。 でも、お兄ちゃんが…惟月が好きなのっ!」