「叉牙くん、もうここでいいよ?」 「や、あとちょっとだから送るって!」 「でも…」 「何かあったら心配だから、ねッ」 叉牙くんの笑顔に断れなくて、また歩き出す。 こんなのじゃダメって…わかってるんだけど。 「よし、じゃあね」 門まで着いたのを確認して、手を振る叉牙くん。 「うん…あ、あのね叉牙く…」 ―ガチャ… 「…あら?美月、と…?」 「マ、ママッ?!」 恐れていたことが…ッ!! どどど、どーしよう…?!