「入るわね」 と陽子さんがレモンケーキを切って持ってきてくれた。 「ありがとう」 「ありがとうございます」 「いいえ、ごゆっくりね~」 そう言って陽子さんは戻っていった 「美味しいね、僕この味好き」 好き、の響きがあまりにストレートだったから思わず赤面した。 「っ………う、ん。」 大空を見ればずっとこっちを見ていて恥ずかしさでもっと赤くなった。 「海、熱あるんじゃない」 そう言って大空がほっぺを両手で包んだ。 「すごく真っ赤で熱いよ」 「…………っ……」