この空の下で


「優くん今日帰ってから寝たの?」

携帯をいじりながら聞く。

「夕方まで爆睡したよ!」

あたしは携帯を閉じ優くんの方を見る。

「ねえ、もしかして寝てなかった?」

「何が?」

「海に着いた時も、
地下駐にいた時も起きてたの?」

「寝たよ!地下駐で1時間位。」

「なんで起こさなかったの?
あたし何時間も寝ちゃってたじゃん。」

「いや〜
口開けて気持ちよさそうに寝てたから。
後はね〜、、、」

「ヤダ〜‼︎
聞きたくない。嫁にいけない。」

耳を塞ぐあたしを見て笑っている。

「嘘だよ!」

何が嘘なのかわからなかったけど、
これ以上自分の失態を、
怖くて聞けなかった。

でもね、この時あたし思ったんだ。
地下駐であたしは、
4時間以上間違いなく寝ていた。

優くんは1時間位寝たと言ってたけど、
後は何してた?
起こさずいてくれた理由がわからない。

優しいからなの?
あたしは優しくないから、
どんなに考えてもわからないのかな。
友達でも彼氏でも、
あたしは間違いなく叩き起こすよ。