この空の下で


「凛、このまま聞いて?
俺はお前と付き合えて嬉しかったよ!
はじめに、
好きになれないかも知れないって、
言ってくれたよね?
それでもいいって言ったのは俺だよ?
俺は初めから、
傷付いてる凛を好きになったんだよ。
悲しそうに笑う凛を見る度に、
助けてあげたい、
守ってあげたいって思ってた。

俺はお前が好きなんだよ?
俺はお前だけを見てきたよ。

悲しそうにいつも笑いながらも、
俺の側にいて、離れないでいてくれて、
情なのかも知れないけど、
それでも嬉しかった。
好きだよ。
そう言われたかったのも事実だけどね。


俺、、
凛としてる時、
必ず好き?って聞いちゃってたよね。
その時だけでもいいから、
聞きたいって思っちゃってた。
凛の悲しそうに笑う顔しか見れなかった。
でも俺はその顔さえ愛しかった。

俺をちゃんと見てっていつも思ってた。
だけどね?
傷付いてる凛より、
前に進もうと頑張る凛の方が、
いいに決まってる。


凛、
今まで付き合ってくれてありがと。」

そう言うと、
さっきよりも強く抱きしめた。