この空の下で

「ただいま〜。」
「おかえり〜。」

「やべぇ!今、新婚みたくなかった?」

「うん。そうですね。」
と棒読みのあたし。

なんだよ。つれないな。
なんて言いながら、
「はい、これ。」と袋を渡してきた。

中には色んな飲み物とお菓子が、
たくさん入っていた。

「さっきジュース買ってって言ってたから買ってきた。お菓子も食いなよ。」

さっきの勝負の事だよね。
確かにお腹も空いてきた。

「ありがと〜。律儀な男なんだね。」

「律儀じゃなく約束守る男って言えよ!

あ、それは俺のだから!」

優くんがとったのは、
眠気を飛ばすドリンク。

「やっぱ寝てないでしょ?
運転大丈夫?
どっかで寝る?平気?」

お母さんの様に心配するあたしに笑い、

「大丈夫だから!」

そう優しく微笑んだ。

この時には、
もうイヤだとは思ってなかったな。
褒められ様が、
わけわかんない事言おうが、
何故か流せてたと言うか。
本気で言ってないって思ってたから、
優しいって知ったから、
普通の男友達だって思えてたんだろうね。