この空の下で


「優の言葉一つ一つ深読みしてしまう。
そんな自分が嫌になる。
優の事を信じたいのに、、、
信じる事が出来ないの。

さっきまであたし達は愛で溢れていた。
それなのに、
その気持ちさえ遠く感じる。
あたしの好きだった大きな手で、
あたし以外に触れたかと思うと、
苦しくなる。
あたし小さいね。

あたし達の4年間ってなんだったのかな?

運命の人だって優はよく言ってたけど、
この広い世界の中で出会い恋をしたのは、奇跡なんだよ。
定められた運命なら、悲しすぎる。
恋して愛して別れる運命だなんて。

きっと優の運命の人は他にいる。

あたしにもきっといる。
裏切らない運命の人が。」

掴まれていた手を振り払いながら、
何故か笑顔を作りながら言っていた。

出会った頃、
無理して笑うなと言われ、
ムカついた事を思い出した。
幸せ逃げるって言ってたよね?

幸せなんてもういらない。
優なら今のあたしの気持ちが、
きっとわかっているよね?

そんな悲しい顔をしないで。
泣いて苦しい顔を見せないで。

あたし達が思い合えたのは奇跡。
出会いは、偶然じゃなく必然だった。
けど、運命の人ではない。
優、ごめんね。