この空の下で


「まだ、、、
あの事から抜けれないんだね。
あの時の凛、
今でも忘れられないよ、あたし。

でも、
廉くん本気で凛の事好きだと感じるよ?
あたしがわかるんだから、
凛もわかってるでしょ?それでもダメ?

あんなに好きだと言ってくれたり、
凛に合わせてくれてるのに、
それでもダメなの?

愛されてるのに、なんでダメなの?

凛はどーしたら
男を好きになれるのかな、、、。」

結衣がさっきより悲しい顔になった。

ごめんね。
わかってるよ。早く抜け出さなきゃって。
わかってるんだけどね、
好きだと言われる度、苦しくなる。
合わせてくれる度、悲しくなる。

なのに、
ズルいあたしは、その感情を伝える事なく笑顔を作るの。

でも、
それは廉もわかっていて、
廉の方が苦しくて、悲しいはずなのに、
優しい笑顔で包んでくれるの。


そのままでいいから、離れないで。

そう廉は何度も言うの。

だから、
あたしは廉から嫌われるまで、
廉の側にいる。

ただ廉の優しさに甘えて傷付けてるの。

でもね、
こんなあたしなのに、
離れないでなんて言う廉に、
別れようなんて言えないよ。

でも、それって自分をこれ以上、
悪者にしたくないだけかな。

ズルくて最低な女だね、本当に。