公園に着いて二人は、
腕を組んで、歩き始めた。
組む時、祐太がピクッとしたと思ったが、
気のせいかもしれなかった。
佐紀がいくら話しても、
黙ったままの祐太に、
少し違和感を感じながらも、
佐紀は話し続けた。
突然、祐太が立ち止まり、
初めて、口を開いた。
「俺たち、もう、終りにしないか」
祐太は、そう切り出した。
あまりの唐突な申し出に
、佐紀は声も出ず、
ただ、祐太を見つめるだけだった。
「お前、前に言ったろ。
“夢があるから、しばらく、
付き合うのやめる”って。
今、俺には、夢がある。
1部へ上がる夢だ。
4年生の、最後の大会までに、
絶対、1部に上がって見せる。
だから、お前とのことに割く時間は、
ないんだ」
佐紀も、ようやく言葉を絞り出した。
「だったら、しばらく中止
ということでも……」
「2年以上も、あるんだぜ。
その間に、お前に、好きなヤツが、
出てくるかもしれないだろっ」
「そんなこと、ないよ」
佐紀は、小さくそう言うのが、やっとだった
「とにかく、俺に、
お前を縛る権利は、ない。
俺の事は、忘れろよ」
「そんな事、言われたって……」
佐紀の声は、消え入りそうに小さかった。

