頭上には、花火が上がっていたが、とても、
立ち止まって見る雰囲気ではなかった。
時々、大きな花火が上がって、
“ドーン”と、お腹に響く大きな音がすると
皆が上を見上げ、
「おおっ」
と、感動の声をあげていた。
「花火、見に行こうか」
祐太と腕を組んでいると、祐太の顔は、
佐紀の頭の上になる。
「うん」
佐紀は、祐太を見上げながら、そう答えた。
祐太は、笑顔で見上げる佐紀を見て、
“かっ、かわいい!!”
再び、そう思った。
「じゃっ、じゃあ、行こうか」
祐太は再び、しどろもどろになりながら、
そう言った。

