(7)決意

秋季選手権の日が、近づいてきた。

そして、そろそろ、佐紀の誕生日である。


退院してからは、突然の号泣は、
影を潜めていた。

だから、祐太のことを思い出しても、
胸の疼きは残っているものの、
そんなに苦しい気持ちにはならなかった。


佐紀はベッドに横になりながら、
去年、祐太から、
誕生日のプレゼントを貰った日の事を、
思い出していた。