「単刀直入に言います。今回の検査でわかったのですがー....」

医者が検査値や病名について話していく。
私はどこか遠くで聞いているような、
そんな感じがしていた。

「....そして、あなたの....余命は1年です。」

『....えっ....?』

医者の思いもよらない言葉に
思わず聞き返す。

余命が1年?私が?

『嘘....ですよね....?』

「いえ、検査の結果、かなり病気は進んでいて....。」

最後まで言わなかったが私には
医者の言わんとしてる事が分かった。

病気は進んでいて、手遅れで、
私の命はもってせいぜい1年。

『嘘....』

信じられなかった。
どうして早く病院に行かなかったんだろう。

次々と考えが頭をよぎる。

病院を出たあとも、家に帰りながら
嘘だと思い続けた。

『何かの間違いだよね....』

1人、声に出して涙を流す。


今日、私の命はあと1年になった。