「きっと助け出す」

僕は、必ず助けてみせる。

自分の家につくと、母親はパートに行ってる為、中には誰もいない。

だけど、そおっと家に入った。

靴を下駄箱にしまうと、僕はゆっくりと階段を上り、

部屋のドアノブを掴むと、一気に中に入り、

そのまま鍵をかけ、ベッドに飛び込んだ。

「行こう…あの世界へ」

無理やり、目を瞑ったけど、眠くないから寝れない。

15分間…眠れなかった僕は、仕方なく…呟いた。

「モード・チェンジ」





僕は、異世界の海岸にいた。

もう日は昇り、海岸を犬を連れて、散歩する人もいた。

海岸の右向こうにある港からは、汽笛を上げて、戦艦が出航する。

もうロバートはいない。

テントがあった岩場から、階段を降りて、砂浜に入った僕は…迷わずに波際まで、歩いていく。

歩くたびに、スニーカーが砂に足を取られるけど、気にせずに歩いていく。

波が、スニーカーの先に当たる所まで来て、

「危ない!」

犬を連れて、散歩していた白髪のお爺さんが慌てて、僕に声をかけた。

「ここの海は、魔物の海じゃ!装備もなく、入っちゃいかん」