『…ふ~ん、全く覚えてないの?』

颯太郎の意味深な表情に茉莉は慌てて跳び起きるっ。

『あっ、あの…やっぱりしちゃったの?ごめんなさいっ私、お店の途中から記憶なくて…。』

『ぶっ、ふふ…くっく…もう無理だっ!おまえマジ笑わせてくれるよ。』

突然の颯太郎の爆笑に唖然とする茉莉。


『えっ?今の流れのどこに笑いのツボが??』

『ふっ、とりあえずその格好何とかしたら?俺は目の保養になるけど。』

『えっ?…わぁっ!!』

颯太郎の言葉に視線を辿ると、さっきまで掛けていた布団を完全に剥がし、正座までしている始末…自分が情けなくなり、半泣きで布団を手繰り寄せる。


『…悪い、からかいすぎたな。』

いつの間にか近くに来た颯太郎が茉莉の頭に優しく手を乗せる。

颯太郎の手の温もりを感じながら、目線をあげると穏やかに微笑む彼に心拍数があがるー。

『汗かいて気持ち悪いだろ?シャワー浴びてこれば?』

颯太郎の言葉に今の自分の気持ちを読まれないように頷き、布団をぐるぐる巻き付け案内される浴室の方へと向かうのだった。