ジャスミン

『うーん、何か納得いかないけど〜まぁ、いいわ。そんな小ワザ仕込んで二人を嵌めようとするくらいだもの。きっと、このままでは終わらないと思うの。』

美香の言葉に今度こそ三人も頷く。


『だけどこれって…私自身がしっかりしてれば良いんだよね。…西川くんのことは私に任せてくれないかな?確かに腹が立ったけど、今まで一緒に仕事してきた彼のことを信じてみたいの。』

茉莉は自分こそがしっかりと西川と向き合うべきだと感じていた。

『本気で言ってるのか⁉︎また何されるか分からないんだぞ?』

颯太郎の表情からも心配していることが見てとれるが、この数日間のことを思い出すと逃げてばかりでは解決しないことを痛感した今となっては自分の意思を貫きたいと思った。

『危ないことはしないっ。だからお願い!』

颯太郎の目を見て懇願すると、彼は俯き何かを考える素ぶりをする。

『…分かった。絶対無茶はするなよ?』

『うん。颯太郎ありがとう。』

颯太郎の穏やかな笑みを見ながらこの幸せを離したくないと強く思ったーー。