『しか〜し!あの二人については私も我慢出来ないっ!』

ビシッと人差し指を立てながら断言する美香に一瞬ビクッとしてしまう。

『えっと、あの二人って西川くんと三上さんのこと?』

『そうっ!私たちの綿密な調べによればー。』

『…たまたま居合わせた池田くん問い詰めただけだけどね。』

得意気に話し出す美香にボソッと呟く大樹…それをギロッと睨む美香…そしてその様子を最早苦笑いでしか見れない茉莉と颯太郎。


『もぉ〜大くんが話の腰を折るからっ!つまりはね、三上汐里と西川は繋がってるのよっ!でなきゃタイミング良く茉莉も颯太郎さんもそんな見事なまでにすれ違ったりする訳ないもの!』

『…まぁ、要するに三上さんが颯太郎を手に入れる為に身辺調査かなんかをしたら茉莉ちゃんの存在が浮上してきた。このままじゃ、自分の思い通りにならないから茉莉ちゃんに好意を寄せてた西川くんと接点を持った。互いに利害が一致してるから協力することになったってとこじゃないかな?』

『なるほど。』

大樹の説明で漸く茉莉も颯太郎も状況が理解できたようだ。