クローバー的恋事情

「ご、ごめんなさい。勝手なことをしてしまって…」


「違う」


「え?」


「葵ちゃんは優しいね。ありがとう」


当てていた手の甲をさすられる。わ、自分が咄嗟にとってしまった行動を後悔したくなる。だって、この状況は恥ずかしいし、どうしたらいいか分からない。


「お、お腹空きましたよね?行きましょうよ」


私が手を動かしたから、藤沢さんの手も離れた。


「葵ちゃんは運命だと思った?」


「え?あの…」


焼き鳥屋さんには行かないの?


「俺と再会したとき、何を思った?」


「再会って、入社式の時?」


「そう、あの時」


私はあの時、藤沢さんを見て奇跡が起きたと思った。もう一度会いたいと思った人に会えたから、運命の人なんじゃないかとも思った。


「私、沖縄で会ったあと、ずっとどこかで会えたらいいな、会いたいなと思っていて…あの時、ほんとにびっくりして、運命の人かな?なんてことも思ってしまって…だけど…」


藤沢さんには小島さんがいた。