唇を尖らせるメイ。


だってしょうがないだろ?

好きだとか言ったら・・・バレるかもしんないんだから。




メイに、僕の気持ちバレるのは嫌だ・・・っていうよりも、正直怖い。


僕は今の関係を壊してしまう賭けに出る気はない。

全く。全然。



今のままで充分いいって思うから。


それに何より、怖いしね。





「でも読書が好きなのは本当だよ」


「知ってるー」



幼馴染。

それを壊すのって、怖すぎる。


こんなふうに話せないのかもとか思うと、辛すぎる。





「あーあー。いっちゃんの気持ちがわかんないよー」



わかんないようにしてるんだよ。メイ。



「いいでしょ、別に」


「よくないよ!」


「だってメイの気持ちも知らないし」


「へ?メイはいっちゃんのこと好きだけど」