ほら。そうやって笑う。


メイは知らないでしょ。

それに僕が嬉しさと落胆を感じるの。




知らないでしょ。


僕がそれと違う"好き"を思ってるの。







「へぇ。それは光栄だな」


「ふふー。そうでしょ!」


「ん。じゃあ、そろそろ寝れば?」


「いっしょに!」


「・・・あーもう。分かったよ。

さっきから全然読めてないし、いいよ。」


「やったぁ!」



ぱあっと顔を輝かせて、メイは机に突っ伏する。

腕を枕にして。


僕は眼鏡をとった後それに続き、メイがふふっと微笑んだ。



「いっちゃんが眼鏡かけてないの、久しぶりに見たぁ」





柔らかな日差しが、メイの顔を優しく照らす。


ふわりとあくびをした後、メイは微笑んだまま目を閉じた。



・・・・・・まったく。