すると、和人は両手を地面につけながら ゆっくりと立ち上がった。 「っ…!?」 こいつ、今のダメージがあんまり効いてない。 どうしてだ。 「…絶対、勝って……奏を……迎えにいく」 和人は笑みを見せていた。 …何で笑える。 身体もボロボロなのに。 「…奏の苦しみに比べたら……っ、こんな痛み…痛くもかゆくもねぇよ」