柚希は嬉しそうに奏に飛びついた。 …こんな小さい子供を1人にさせるなんて。 そんなの、酷すぎる。 「…もう1人いたお兄ちゃんは?」 「今日はね、別のお兄ちゃんを連れてきたの」 そう言うと、 聖は柚希の視線を合わせるかのように しゃがみこんだ。 「…お兄ちゃん、だぁれ?」 「このお姉ちゃんの知り合いだ。…柚希くん、寂しくないのか?」 「寂しいけど、ママがいるから平気だよ?」 「…そうか」 聖は優しく微笑んだ。