和人は頬を掻きながらしばらく照れた後、 ポケットから写真を1枚取り出した。 「…玲香からの伝言だ。あんたと美嘉って奴の子供なんだが、子供は里親に引き取られて生きている」 「…そうか」 聖は表情を変えずに頷いた。 「住所も一応聞いてきた。会うか会わないかはあんた次第だ」 そう言って、和人は写真を聖に渡した。 「………これが美嘉の産んだ子供か」 じっと写真を見つめていた聖は どこか寂しそうな面影があった。