「……柚希」 「柚希か、いい名前だな。俺たちがお前の母さんを探してやるから大丈夫。だから泣くな。男が泣いてるとモテなくなるぞ」 「うんっ……泣かない」 「よしっ、それでこそ立派な男だ」 そう言って和人はニッコリ微笑んで 柚希の頭をワシャワシャ撫でた。 和人………。 こんなに優しいんだ。 子供が好きなのかな? 「奏、とりあえずここら辺を探してみよう」 「あ、うん」 奏も和人のように優しくなりたいと、 柚希を安心させる為に小さな手を握りしめた。