「奏、少し散歩に行くか」


和人は痛みを堪えながら奏の手を握った。


「大丈夫なの…?」


「あぁ」



捺は不気味に微笑みながら2人を見送った。







和人に手を引かれた奏は、


裏山へどんどん進んでいた。


太陽の光も入らなくなってきて


辺りはほとんど真っ暗。



「ここってさ、暗くて不気味だけど…気持ちが落ち着くんだ」