メイクもしてない、 私服といってもTシャツに短パン、 地味な格好をしていなくても地味っぽいけど 今はそんな事を考えてる場合じゃない。 しばらく走っていると、 向かい側にボロい倉庫が見えてきた。 前には沢山のバイクが止まっている。 きっとあの中で………。 「すいません、ここで止めてください」 タクシーの運転手に呼び掛けると、 運転手のおじさんの顔がひきつった。 「お嬢さん、辞めときな。あそこは悪い連中が集まってる場所なんだ」