「ハァッ…ハァッ…」 和人の息が少し荒くなっていた。 …弱い。弱すぎる。 俺と対等じゃない。 和人は必死に聖の顔面を殴ったが、 聖は余裕そうに笑った。 「…何が可笑しい。っ…本気で来いよ!」 「本気だすのが無駄なんだよ」 口の中は少しだけ血の味がしていた。 ちっ…、俺の口元が切れたじゃねぇかよ。 気持ち悪い。