「…あんまりジロジロ見んなよ。ダサいだろ、俺」 「………」 奏はその男に近づき横にしゃがみこむと、 バッグから絆創膏を取り出した。 「…何のつもりだよ」 その男は疑うかのように睨んできた。 抵抗はしてこない…ってことは、 かなり身体が痛いに違いない。 「…お前、俺が誰で何でボロボロか聞かねぇのか?俺が怖くねぇのか?」 「聞かないよ」