「おう!嬢ちゃん、えらくべっぴんさんだなぁ〜!」




……今度は誰だ?













すると、怪訝そうに顔を歪めたあたしの隣には、筋肉だるまがいた。







筋肉だるまは真っ赤な顔をしたまましゃがみこんで、






永倉「俺ァなぁー、永倉新八って言うんだ!よろしくなっ!!」






そういって、屈託の無い笑顔をあたしに向ける





志乃「松野志乃っす。よろしくっす」




あたしは棒読みで答えた。




新八「あぁー、さっき局長から聞いたからわーってるて!」





……うん、わかってくれているのならいい。





いいんだけど……










志乃「(酒癖ぇし、鬱陶しい……)」





今の状況は、居酒屋で面倒な客に絡まれた店員……。






右には平助、左には永倉。





どっちも酒くさくて、どっちも鬱陶しい。






さっさとこの悪魔のような空間から脱出しなければ…………!!!