「…榛名君」
「塙さんと牧原君も仕事してるのに僕だけ行かなくてごめんね」
「…部活のミーティングだったんなら仕方ないよ」
「ミーティングはさっき終わったんだ。僕も今から手伝うよ」
「…私一人で大丈夫だから」
榛名君は不安げな日野さんにも、遠回しの拒絶を見せる私にも、気付かない。
「…え?榛名君、私とお昼ご飯食べないの?」
「日野さんごめんね。生徒会を優先しても良いかな?一年生が集まってるのに僕が行かないわけにはいかないからさ」
関係に名前が付いたからか余裕を見せる榛名君。
だけど日野さんは顔を顰めて嫌だと言えずに口籠る。
生徒会じゃなくてまるで私を優先したみたいで嫌だろう。

