しょうがなく大量の書類を持ってふらふら歩く。 怠さに溜め息をついていると前から歩いてくる人物に気付いて目を見開いた。 書類がグシャッと歪むのも構わず、強く抱き抱える。 「春日さん、手伝うよ」 爽やかな笑顔を見せる榛名君。 有難い気遣いだし、いつもなら飛んで喜ぶのだが、隣にいる日野さんを見て躊躇う。 彼女は不安げに眉尻を下げている。