拾った本の汚れを叩き、席に着くと、壱縷が私に手を伸ばしてきた。 え、なに? 「…っ」 殴られる!?と身構えたのに壱縷はスッと何かを取っただけ。 反射的に瞑った目を開けば、視界に違和感。壱縷に眼鏡を外された事が分かった。 案の定、目の前では私の眼鏡をかける壱縷。