昼休み。 私の前の席に座る壱縷にまじまじと見つめられる。 そんな見つめられると本に集中出来ないんだけど。 「…希美、髪…」 「これ?邪魔だったから括ったの」 「…可愛い」 「どうも」 腰まで伸びてしまった髪は邪魔だ。いつもは下ろしている髪を一つに束ねている。 週末にでも美容院に行こうかと髪に触れた。