「…希美が無視するから」

「だってさっきから邪魔ばっかりするんだもん。

隣にいるなら手伝ってよ」

「…」

「無視すんな」





机の端に置かれた熊のぬいぐるみをボールペンで突く壱縷。


それほど嫌か書類整理。


まあ雑用みたいなもんだしね。


しかし、机に積まれた書類と睨みあってから、壱縷はボールペンを持ち直した。