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「このケーキ美味しいわね。」
「そうだね〜」
やっと大人しくなり、ケーキを食べ始めた麗華。
ちなみに、仁くんは用事があるから、と言って帰った。
だからいま此処にいるのは、私と麗華のふたりだけ。
「…あ。」
「どうしたの?」
ケーキを食べ終わった麗華が、ポツリと声を漏らした。
「あ、や、ちょっとね。今日は1ヶ月ぶりに弟が帰ってくるのよ。」
「麗華って弟いたの?」
麗華は一人っ子だと思ってたよ。なんかそんな感じがするし。意外だなー。
「えぇ、双子の弟がいるの。」
「双子!?」
更に吃驚して、私は目を見開く。
「そ、桜、会ってみる?」
「会いたいっ!」
私はキラキラと目を輝かす。
麗華の弟かぁ。似てるのかな?


