元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー




「俺の人権はどこへ」


「ゴミ箱」


「……」



迷いのない麗華の一言に、黙る仁くん。その表情には諦めの色が見られる。


「ほんっと、馬鹿は困るわよねぇ?ね、桜?」


「あはは…」


なんか、苦笑いしか返答できない。

こういう時って、どう反応すればいいのかな?



「…あ、そうだ!」


「?」


何を思いついたのか、麗華は手のひらをポン、と叩く。