元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー




「あ。桜、コイツはあたしの悪友だから〜。気にしないで良いよ?」


麗華はそう言ってにっこり微笑む。
けど…、


「麗華…、仁くんがそろそろやばいよ…?」


「ん?…あ〜、大丈夫でしょ。コイツ不死身だし?」


麗華…流石にそれはないよ?

「ぷはっ…、…ちょ、そんなわけないでしょ。口塞がれたら俺でも窒息するわ!」


やっと麗華から解放された仁くんは目一杯息を吸うと、呼吸を整えた後麗華に反論した。

…が、


「なに?このアタシに口答えしようっていうのかしら?…もう一度口を塞がないとわかんないかなあぁー?」


ギロッと睨まれて、縮こまる。


「うっ、麗華、それはひどいよ〜…」



「はぁ?アタシの言う事は”絶対”なの!逆らおうなんてするんじゃないわよ。」


「理不尽んん!」