私は覚悟を決め、
...そして、深く、深く頭を下げた。
「...ごめんなさい」
シン、と静まりかえった倉庫。
「...っ、桜っ!?」
蓮がひと足遅れて焦ったような声を出すけれど、私は頭を下げたままだった。
...この悪循環を止めたければ、もう終わらせよう。
いくら私が蓮達と誤解を解いたとしても、それでもあの襲撃はみんなの心に染み付いたままだ。
一からやり直す、私だってそうしたい。戻りたい。みんなとまた、笑っていたい。
だけど...それなら麗華は?
私がここにまた戻れたとして、麗華はどうなるの。
あの日...ここを去った日から、私は絶望しか感じられなかった。...そんな私を支えてくれたのは麗華だ。
みんなに何も言えない私にかわって、麗華はいつだって私のために訴えてた。


