【麗華side】




桜とお昼を食べた後、一人で中庭に行き、中庭にあるベンチに腰掛ける。




「はぁ…」


ーー…どうして、桜はあんなに優しいのか


悲しいのに、耐えられないのに、何故、笑うんだろう


せめて、あたしの前では我慢をしないで欲しい


…桜は、きっと無理だろうな


お人好しで、誰よりも優しくて、

そして、



ーー…誰よりも脆く儚い…


触れたら、壊れてしまいそうで


傷をえぐってしまいそうで、怖い




(どうして、桜がー…っ)


もう、口癖になってしまったのかもしれない。


”どうして、桜が”


”…許せない、麻里奈”