「私は、私は……っ、ずっと、後悔してたのっ…。あの日の、こと…」
しゃくり上げながら、必死に言葉を紡ぐ。
上手く言えなくてもいい。
伝わればそれで、いいの。
お願い。
どうか、届いて―――
「っ私は、桜のことなんて嫌い！大嫌いよ！！」
めぐるが、顔を歪めながら叫ぶ。
めぐるの、表情が見えない。
目の膜に大粒の涙が溜まって、視界がぼやける。
涙が邪魔して見えない。
だけど、必死に、必死に、
「今はそれで、いいよ…っ。いつかもう一度、」
「そんなの……っ、私の心は変わらないっ！」
どうして、届かないの。
どうして、伝わらないの。
その事実に、また、涙が溢れそうになる。
堪えて、めぐるの姿を真っ直ぐと捉える。
「綺麗事って、思われても当然かもしれない…っ」
「……」
「でも！……私は、めぐるとまだ、友達だって信じてる」
めぐるにとって、要らない絆でも。
私にとっては、宝物なんだよ。
大事で、大切な、モノなんだよ。
