元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー






「……っ」



でも。

それでも。


忘れられない、楽しかった日々が脳裏に残ってる。





「………で」



「え?」




「っゴミなんて、要らないなんて…っ言わないで!!」




やだ、やだよ。



私、知ってるんだよ。



めぐるが、とても優しい子だってこと、知ってる。




絆を要らないなんて、




「そんなの、やだよお…………っっ」



肩を震わせて、泣き喚く。




私は今でも無かった事にしたくないの。…ううん、無かった事になんて、できないの。





楽しかった日々は、きっと、永遠に残るから。





だから、要らないなんて、そんな悲しいこと言わないで。





「めぐるが私を嫌いでもっ、私は、めぐるのことが大好きなんだよ!!」




拒否されたって、また、好きになる。





私の中にはまだ、残ってるんだよ。




―――めぐるとの、絆が。