元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー





知らなかった事、全部。




それを今、



めぐるの口から、聞いている。





「追い出そうと思ったのはいいけど…、そう簡単に裏切りなんて信じてくれないと思ってね。」




聞きたく、ない。


やめて、やめて。



耳を塞ぎたくなるような、




雑音に、聞こえる。





「だからぁ、協力を要請したの。相手も潰したかったみたいだしね。」




これで、”私達3人”は計画に成功したの、と。



嬉しそうに笑うめぐる。



めぐるの心が、分からない。




3人って、何?



めぐると麻里奈ちゃん以外に、…他に人が、いるの?





「まぁ、こんなに上手くいくとは思わなかったけど。……案外、脆いのよね、絆って。」





そう言っためぐるが、少し哀しそうに見えたのは、気のせい?



「ねぇ、桜?」



「っめぐる、」




「私達も、そうだったよね。」




にっこり、偽物の笑顔を張り付けてめぐるは言う。


…ここまで変わってしまったのは、私のせい?


私が、いけなかったの?



めぐるにとって絆というものは。





「ゴミみたいな、そんな。


…、要らない、絆だったね。」






儚く散ってしまうような、ものだったの?