元姫と現姫ー嘘に塗れた真実ー






ずっと、ずっと。



いつか、信じてくれるって。



私、待ってたんだよ。



だけど、もう私の声は届かないから。





「私っ、麻里奈ちゃんをいじめてなんかないのに…!!」






悲痛な声で叫ぶ私に、麻里奈ちゃんは見向きもしない。



めぐるだって、笑っているだけ。





「っなんで、なんでなの…!!どうして嘘をついたりなんかしたの…っ!」




麻里奈ちゃんが嘘をつかなければ。



私はまだ、みんなと一緒に居れたのに。



幸せ、だったのに。



両方の瞳から大粒の涙がボロボロ落ちていく。



泣きながら叫ぶ私に、めぐるは顔を歪めて言った。





「私が幸せじゃないのに、桜が幸せになっていいわけ無いでしょ?私、言ったよね?麻里奈ちゃんと協力したって。


……桜。アンタに裏切り者のレッテルを貼るためだよ」






裏切り者の、



レッテルを貼るため?