めぐると私は、喋りながら教室へ帰った。今度は、遅れないように。
「さ〜くらっ!」
「めぐる。どうしたの?」
さっきは不機嫌だったのに、今はやたらと機嫌がいい。
何かいいことでもあったのだろう。
顔がニコニコしてるから。
「桜にはそろそろいおうと思ってたんだけど…。実はね!私…、」
そこで口を閉ざすので、凄く気になった。何を言われるんだろう?
ワクワク、ドキドキして。
今の私の瞳は輝いていると思う。どんなことを言われるのか、楽しみで仕方ない。だって、めぐるは機嫌がいいから。きっと、今から話すこともいい事に違いない。
「実は……好きな人ができたの!」
「…え」
私は目を見開いて吃驚。
好きな人?
それって、恋愛感情での意味でだよね?
「う、うっそぉお!?」
普段出さないような大きな声を出してしまった。
だって、だって。
めぐるに、好きな人だよ?
めぐるの恋愛的な話は、今まで聞いたことなかったから。
誰なのか凄く気になる。


