重い。 私は、身体に感じる重みで目を覚ました。 目を開けると、目の前には黒い物体が。 叫ぼうとさした、が。 その黒い物体をじーっと見て見ると、仁の腕ということに気づいた。 何だ、仁の腕か。 って、なにこの状況? 抱きつかれてる状況だ…でも、悪くないかも。 人の体温って、いいな。 距離が近いから、仁の吐息が聞こえる。 それが余計に心拍が速くなる。 ダメだ、耐えられない。 私は身体をモゾモゾして腕を離そうとするが、逆に力が強まる。 剥がしたいけど、無理に剥がしたら起きちゃうかも。