―――私は、二ヶ月前のことを思い出した。 水商売をしている、母。 私の話なんかまったく聞かない人。 まぁ、父も浮気をよくする。 父に至っては、仕事もしない、ギャンブルやクスリにだって手を出す男。 私は、それが嫌になって家を出た。 そして、出会ったのは今の彼氏……大鳥雄也だった。 彼は、鬼乱という暴走族の総長だった。 そんな彼は、とても優しくて、悲しい私を慰めてくれた。 でも、彼は――ガチャッ 家の扉が開く音がした……悠也さんが帰ってきたんだ。