ついに、窓の外に身を投げ出す。 宙を切る音がした。 身体が浮いているような妙な感覚に襲われる。 けど、それも束の間だった。 「いった……。」 衝動が来た直後、軽い痛みが全身を走る。 けど布団のおかげで、それほどまで痛くない。 それよりこの音を聞いて、駆けつけてくる人が居るかもしれない……早く逃げたほうがいい。 急いで立ち上がると、走り出す。 自分の走っている場所がどこか分からない。 けど、どこかに逃げなくちゃ。 しばらく経っても、後ろからは誰も来ていなかった。