「んっ・・・。」 私は、目を覚ました。 時計は、10時48分としめしていた。 もう、こんな時間なんだ、寝すぎてしまった。 私は、立ち上がって洗面所に向かう。 鏡の前に立って、顔を見ると目が腫れていた。 ……やっぱり、寝すぎた。 「最悪。」 そう呟いて、顔を洗う。 そういえば、ここに来て何日が経ったのだろう。 ひと月?いや、もうふた月くらい経った。 あの日から、一度も家には帰ってないんだ。 あれから私は、この狭くて暗い空間で、過ごしているんだ―――……