アラビアン☪ナイトー砂漠の騎士ー






深夜1時。


すやすやと眠るシャナ。


それを見つめる俺。


シャナは寝返りをうっても、絶対に俺の手を離そうとはしない。


今夜は不思議と眠気を感じず、ずっとシャナを見守っていたらこんな時間になってしまった。


運命の人にはそばにいてほしい、か…


シャナのそばにいる男って…


俺だけじゃないか?


ば、馬鹿な。


俺は必死に冷静になろうとする。


何考えてんだよ、俺は。


シャナは俺にはもったいない。


こんなに幸せそうに眠っているシャナと俺では、住む世界が違うじゃないか。


シャナの閉じたまぶた、長いまつ毛。


柔らかそうな頬。


触ってみたい衝動にかられる。


……だめだ。


占った本人が、シャナに恋に落ちようとしててどうすんだよ…


「んっ……!」


「シャナ⁉︎」


突然、シャナの顔が真っ白になった。