アラビアン☪ナイトー砂漠の騎士ー

「冗談に決まっているだろう。かわいいシャナ、そんなに怒らないでくれ」


目が、怖い。


あれは本気で八つ裂きにする目だ。


「じゃ、よろしくな」


シャナの父親はそう言い、部屋を出て行った。


「…お父様ったら、いつもはあんな風ではないのに…」


シャナが俺の方を申し訳なさそうな顔で見てくる。


「俺は平気だ」


侮辱されることには慣れている。


物心ついた頃に、気づいたら両親がいなくなっていた。


どこに行ったのかなんて興味もない。


貧しい俺はどこに行っても侮辱された。


ろくな仕事ももらえず、悪知恵を働かせるしか生きる方法はなかった。


時には人の命を奪おうとしたこともあったし、実際に一人ぐらい奪ってしまったかもしれない。


……その俺が。



呪いを解いて、シャナの命を救う……?